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【ネト見的インド旅行記】第六章 飛んでジャイプール!!


【ネト見的インド旅行記】第六章 飛んでジャイプール!!


すんません、フツーに陸路でしたm(_ _)m
例によって自動車にての移動。
そして相変わらずガイドのA氏には
「大体5,6時間かなぁ」
などとサラッと言われてしまった。
狭い車内に私・嫁・A氏・ドライバーのR氏の4人。
果たして無事にジャイプールまで辿り着けるのか心配だった。
なにせ車外は常に

こんな感じの風景ばかりなのである。
長閑で何より。そして雄大でなにより。
なにせ、生まれて初めて地平線というものを目の当たりにしたのだから。
でも、こんな風景の中を延々車に揺られるなんて、
知る人ぞ知る、知らない人の間でも名高い(?)
インドア派の私でも、さすがにちょっと…と思ってしまった。
A氏はそんな私を気にしてか、
A氏「私、日本の歌もよく知ってるよ」
とおもむろにカーステレオにテープ(テープだぞ、テープ!)を入れてくれたりしたのだが、
そこから流れてきた曲がまた、なんともいえない。
一曲目、
『いつものよぉ~に幕~が開~き~♪』
…ちあきなおみ!
二曲目、
『Wind is blowing from the Aegean~♪
 女は海~♪ 好きな男の 腕の中でも~♪』
…ジュディ・オング。
三曲目、
『時の流れに身をまかせ~♪
 あなたの色に染められ~♪』
…そしてまさかのテレサ・テン。
正直この選曲には恐れ入ったというか、なんというか。
どれも名曲だし、
なにより私もとても好きな歌ではあるけれど、
まさか、インドは北部、
世界に名だたるデカン高原とヒマラヤ山脈に挟まれた
盆地の端っこの路上を走る車の中で
この取り合わせを聞くことになるとは…。
ふと、幼稚園児のだった頃の無垢な自分の姿を思い出す。
それにしても、インドで日本の曲なんか聞いていても仕方ないので、
現地のラジオ番組でも聞かせてくださいよと
A氏に頼もうと声をかけるも反応なし。
…寝てた。
おいおい、アンタだけが頼りなんだよ!
ドライバーのR氏に至っては、
「BGMなんていらない。俺にはこのハンドルがあるからさ」
と言わんばかりの風情。
なんだろう…この新手の拷問はw
嫁も嫁ですっかり寝こいていたので話す人もなし。
仕方なしにインド珍百景でも見つけるかと車窓を眺めた。

こちら、インドのデコトラ。
フォンの音がむちゃくちゃデカかった。

ちゃんとペイントもしてあるし、
暗くなるとペカペカ光ってた。

インドの送電線。
形がかなりファンキー。

時折こんな煙突が。
後で聞くと、なんでも煉瓦やら瓦を焼いているところなんだとか。

インド名物(?)過積載トラック。
この写真ではちょっとわかりづらいかもしれないが、
向かって左前輪が少し浮いているw

どーしてこうなったのか、それはよく分からない。
もちろん片側二車線、中央分離帯付の道路だった。
ちなみに、後のA氏の解説によれば
インドではトラクターは基本的に人間運搬車両であるらしい。
これは荷物も運んでたけど。
そうこうしている最中、とんでもない渋滞に遭遇した。
我々の乗った車はおろか、周りの車も一歩も動けなかった。
遠くをみればなにやら人だかりがあって、
あーでもないこーでもないと議論をしている感じだった。
さっきの写真みたいな状況で、車同士の事故でも起こったのかなぁ
などと思っていた最中、
我々の前をたまたま走っていた軍の車両から
大勢の兵士がなだれ出てきて交通整理をし始めた。
し始めたというか、出てきた途端になぜか道が開けたというか…。
結局我々の乗った車はその軍の車両の後をついていく形で
難なくこの大渋滞からまぬかれることができたのだ。

事故現場とおぼしきところで一枚。
正直なにがあったのか分からず。
嫁「ど~したんだろうね? あれ」
と、ここでいつの間にやら目を覚ましていた突然A氏が手を叩きながら大笑いをし始めた。
A氏「事故ね、事故w 牛の事故、牛の事故www」
……?
詳しく解説すると、
インドの高速道路は基本的に、
大都市でない限りは日本みたく高架の上を走るようなものでなく、
ごくごく普通の道路とさして変わりはない。
もちろん、これまでの写真を見てもらって分かる通り、
道路横に壁みたいなものなんかない。

街中だってこんな感じ。
だから、高速道路なのにフツーに村のど真ん中を通るし、人は横断するし、
中央分離帯の上で孔雀が羽を広げてたりするし(これは実際目撃しました)、
近くの農場から逃げ出してきた子ヤギと車が並走するし、それを牧場主が追いかけるし(これも目撃しました)、
なにより例によって牛も野放し状態。
そんな中、牛と車がドンガラガッシャンっとぶつかってしまったというワケらしい。
お分かりいただけただろうか?
分からなくてもしょうがない。
だって、ここはインドだもの。
ちなみにだが、
高速道路ではこんなもの(?)も走っていた。
一瞬何かが通ります。
↓↓↓↓


ええ、皆さんよく御存じのあれです。
それも1台や2台じゃない。
アグラ ― ジャイプール間で、少なくとも12、3台とすれ違った。

いや、なんというか、実際この光景を目の当たりにすると何も言えなくなります。
むしろ、ある種の感動さえ覚えます。
そんなこんなでジャイプール到着。
そんで早速観光~!
まずはちょっくら郊外まで移動してアンベール城を拝見。

車窓から眺めるにつけても、
まさしく威風堂々たる構えのお城でした。
で、なんでここに来たかというと…
はいこれ。

象さんです。
嫁「どーしても象さんに乗る! 乗るったら乗るのよ~!!
  乗らなきゃ日本に帰れない」
てんでね。
個人的には、象なら上野動物園などで
ぼんやりのほほんとしながら眺めているに限ると思うのだけど…。

こうやってズラッと並んだ姿は、なかなか圧巻だった。
でも、
くさい。
正直くさい。
なんの匂いかなぁ~ってくらいにくさかった。
でもでもよく見てみると、
はい、足元にご注目~。

ね、理由が分かるでしょ?
まあ、そんな感じで象さんに乗車(乗象?)。
先ほどの車窓からの写真を見ていただければ分かると思うけれど、
このアンベール城は山というか丘というか、
そんなところの上に建っている。
だから我々の乗る象さん号は、
いわば山道をノッチラのっちら登っていくわけでして、

足元に見える風景はこんな感じ。
ちなみに象さんの背中からは

こんな風に見える。
あの高さがあんまり伝わらない写真でごめんなさい。
もちろんお城だけど、象さんの歩く道は狭い。
すれ違う時もこんな感じ。

ところで、ここはここでやっぱり観光名所。
なかにはこんな人もいるもので、

城壁を颯爽と駆け上がりながら
我々にカメラを向ける一人の男性が。
カメラマン「記念写真ねぇ~。こっちこっち~」
私「あんなところ全力疾走なんて、なかなかやるねぇ」
嫁「落ちないのかなぁ」
他人事である。
して、頂上到着。

階段上部、中央の出窓のようなところは
王様お出迎えの際のお妃さん方専用席だとか。

こちらは鏡の間。
小さな鏡がそこらじゅうに当時のままはめ込まれている。

中庭もステキだった。
左側の建物はお妾さん専用のアパートだとか。

小高い所にあったためか、
水を確保するためにこんな水汲み揚げ機まで設備されていた。
ちなみにこの最上部には…

トイレ。
そして、

それを覗き込む嫁。

途中、こんな階段が延々と続く場所があった。
そういえば、FFでこんなとこを見たことがあるようなないような。

お城からの出口付近で。
階段のかげになっていて分かりづらいかと思いますが、
遂にいました!
コブラ使いの笛吹おじさんがwww
いやはや、すっかり観光させてもらいましたよ。
正直、象に乗っての移動はかなり揺れも激しくて
コワかったけれど、それはそれでいい思い出かな、
なんて思いつつ帰りの車に乗っていると、
後ろから我々の車を追いかける一台のバイクが突然現れた。
「お~い! 写真写真!」
ふと見ると、さきほど城壁の上を全力疾走していた人が!
カメラマン「一枚500ルピー(≒1000円)ね♪」
高ッ!!
でも、どんなものだか品を見てみないと…
ということで、件の写真。

プリントアウト代を多めに50ルピーと計算しても、
外枠だけで大体450ルピーと考えて良いのだろうか?
それとも、この写真だけで100ルピーと考えて、
あのカメラマンの保険代を400ルピーと考えた方が良心的だろうか?
…いずれにしろ、やっぱり高い。
私「構図が悪いね」
カメラマン「そんなこと言うなよ。せっかく俺が命がけで撮ってやったのに」
私「(誰も頼んどらんちゅうにwww)それでも高すぎだよ」
カメラマン「じゃあ、二枚で1000ルピーでいいよ」
私「変わらんやんけwww」
とまあこんな感じで車とバイクが並走しつつ交渉していると、
A氏がしびれを切らしたらしく、
A氏「●×△○○□●○××!!!」
と叫んだかと思うと(すいません、聞き取れませんでした)、
100ルピーをカメラマンの胸ポケットに押し込みつつ
すかさず写真をふんだくった。
唖然とする我々二人。
A氏「ハッハッハ…あの人たちの商売、ぼったくりもいいところね」
ふと後ろを振り返ると、しぶしぶ引き返すカメラマンさんの姿が…。
どうやらこれで交渉成立らしい。
…もう少しお手柔らかにお願いしますよAさん。
さて、一路ジャイプール市街へ。
ここジャイプールはwiki先生にもある通り、
俗に『ピンク・シティ』と呼ばれている街である。
かつてここを支配していた王様の中で
「ピンク大好き~!!」っていうとってもすてきな王様がいたらしく、
町中の建物をピンク色に統一したらしい。
もちろん、現在はその名残も旧市街地に残るばかりである。
インドの王様といえば、日本でも映画が有名になりましたが、
いわゆる「マハラジャ」と呼ばれる方々。
ここジャイプールにもそんなマハラジャが今現在も住んでいます。

そのお宅「シティ・パレス」。

奥の方に掲げてある旗が一本の時は「マハラジャ外出中」
二本の時は「マハラジャ在宅中」なんだとか。
シティ・パレス内には今もなお警備にあたる人たちがいる。

お髭が立派だった。

こちら、後ろに飾ってある水瓶はギネスにも載る世界一大きな水瓶だとか。
現在のマハラジャの先祖がイギリスだかフランスだかに行った際、
「やっぱ水って言ったらガンジス川の水だよね!
 外国の水なんか飲んだらお腹痛くなっちゃう!」
ということで船にいっぱいこの水瓶を詰め込んで旅立ったとのこと。
気持ちは分からないでもない。
ちなみにここのマハラジャ
ジャイプール
市内に

こんな別荘をお持ちだそうだ。
船に乗ってしかいけないらしい。
やっぱり格が違いますな。
でも、この別荘のある湖の湖畔では

魚が浮いてた。
…何故だろうwww
A氏「さかなさかなさかなぁ~♪ さかなぁ~を食べ~ると~♪」
そしてこのA氏の歌である。
この人はいったいどこまで日本通なのだろうか…。
して、ジャイプールにはこのシティ・パレス以外にももう一つ大きなシンボルがある。
それがこちらの「風の宮殿(ハワー・マハル)」。

かつて、宮廷にいた女性たちが街の中を見物するために建てられた建物だそうな。
昔、インドの高貴な女性たちは、旦那以外にはその顔を明かさなかったそうで、
街に面した壁には

こんな感じののぞき穴がいっぱい作られていた。
そんで、

こんな感じで街をみていたらしい。
これはこれでなかなか文化を感じられる。

日差しを受けてきらめくステンドグラスも印象的だった。
…でも、一つ気になることが。
それは、
この風の宮殿
実にすばらしい建物なのだけれど、

実に薄っぺらいのである。
「『おぼちゃまくん』に出てこなかったっけwww」
と思えてしまうくらい薄っぺらかった。
この旅行初の個人的残念賞だった。

ちなみにここは、日本でいうと商店街に面した通りにある。
だからこの建物から一歩でも外に出ると、そこはすぐに商人の世界。
案の定、とある靴屋の前で嫁は声をかけられていた。
しかしそこで怯むような我が妻ではない、
ここぞとばかりに主婦の本領発揮。
最初、ラクダの皮でもって作ったという靴を勧められるも、興味なし。
他の可愛らしい靴の方がいいというと、
店員「これ(ラクダの皮の靴)の倍の値段なんだよねぇ」
嫁「じゃあいらない」
店員「だ・か・ら、こっち(ラクダの皮の靴)をちょっと安くしとくからさぁ、買ってよ買ってよ♪」
嫁「じゃあ二つ買うから両方で値引きして!」
店員「!?」
とこんな感じで、
どうしてもラクダの皮の靴を売りたい店員 vs ラクダの皮の靴より可愛い靴がほしい嫁という
まさかのストリートファイトの幕が切って落とされたのだった。

こんな感じでとにかく値段交渉。
詳しく細かく書いているととにかく煩雑になってしまうので
途中経過はすっ飛ばすことになりますが、
結果、ラクダの皮の靴一足分の値段で
まんまとラクダの皮の靴と可愛い靴の二足を買うという大勝を収めましたとさ。
主婦、強し。

こちらは「シティ・パレス」と「風の宮殿」の間にある「ジャンタル・マンタル」という天文台。
今から300年くらい前に作られたものだそうけれど、
今なお現役で使われているというから驚きだ。

これは巨大な日時計。

先ほどの「風の宮殿」から見てもこの大きさだった。
そうそう、この日の夜、

ガイドA氏オススメのお店に連れて行ってもらった。

テーブルの上に置かれていたお人形。
表情は可愛らしいんだけど、首だけしかないってとこがちょっと怖かった。
この日はドライ・デーだったということもあったのかなんなのか、
客は我々一行のみ。
とはいえなにか特別メニューを出してくれるというわけでもなく、
料理は案の定いわゆるカレー一色だった。
しかしラッキーなことが…。
定期的に店内でステージを行う舞踊団がたまたま来ていたこともあって、
インド舞踊のステージを貸切状態で堪能できたのだ。

見よ、この体の柔らかさ!

特別に一緒に踊らせてくれました。
…正直、何をどう動けばいいのかさっぱり分からなかったけれど。
そんなジャイプールでの旅でした。
さてさて、
そんなこんなで次回はいよいよ【最終章 さらば心の故郷】ざます。
どーせまた一か月後の更新なんだろうって?
まあまあ、そうおっしゃらずに…。

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