タグ “ 本”が登録された記事一覧


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2017年07月の本 [2017/07/01]
忘れられた日本の村筒井功出版社:河出書房新社発売日:2016/05/26  千年の昔から生きる村々。  天皇の即位ごとに麻服を貢納する山奥の村、継承者がなく途絶えた舞が伝統として伝わる村…。  限られた資料を基に、古代と現代の点と線を結びパズルのように組み立てていくその文面に、読む者は持ち合わせる想像力の限りを刺激されてしまう。  名著『忘れられた日本人 (宮本常一・著 岩波文庫)』を彷彿とさせるそのタイトルからも予想される通り、この本はその精..
2017年06月の本 [2017/06/01]
東日本大震災後文学論限界研出版社:南雲堂発売日:2017/03/10  2011年3月11日。  忘れもしない東日本大震災が起こった日。  あれから早6年の月日が経とうとしているが、日本に住む者にとっては未だ現在進行形として続いている。  文学とは何かという問いに答えはない。  しかしそれの持つ一つの側面として、同時代的な視点の在りようを謳い上げる力の所在であると感じざるを得ない時がある。  あの日から何が変わってしまったのか。あの日から何が置..
2017年05月の本 [2017/05/01]
バブル:日本迷走の原点永野健二出版社:新潮社発売日:2016/11/18 「バブル」とは一体なんだったのか? 私自身、幼少の頃の出来事だったので、 連日ニュースや新聞でやれ「リクルート」だ「野村証券」だなどと そうした単語が飛び交っていたことくらいにしか記憶はない。 地価がどうのこうの株価がどうたら、 年歯のいかない子供には到底理解できないような話しで持ちきりだった。 そしてちょうど小学生になったころ、今度は「バブル崩壊」という言葉が紙面に躍..
2017年04月の本 [2017/04/01]
久米正雄伝小谷野敦出版社:中央公論新社発売日:2011/05 この男、いったい何者なのか。 久米正雄という人の名を知る人はきっと多いはずだ。 芥川龍之介や菊池寛らの帝大の同級生にして 共に新思潮の同人としても活動した人物である。 職業・小説家。 しかし、彼の書いた作品を知る人はいるだろうか? 別段その作品数が少ないわけではない。 生前には通俗小説の雄としてかなりの売れっ子だったのだ。 ではなぜその作品が現在ではほとんど顧みられることがなくなってしまったの..
2017年03月の本 [2017/03/01]
棋士の一分橋本崇載出版社:角川新書発売日:2016/12/10 プロレス、相撲、メタル…… 昨今、かつてその人気が一度は凋落したジャンルの復活が目覚ましい。 そこには様々な試行錯誤があったに違いないが、 内部で関わる人だけでなく、往年のファンをも含めた 大々的な意識改革が形而上でも形而下でもあったことは想像に難くない。 ではそれを突き動かしたものは何か? 様々な要因の中で共通するのはやはり危機感ではなかったろうか? ネット上でも折に触れ話題をさらっ..
2017年02月の本 [2017/02/01]
ドナルド・トランプ 黒の説得術浅川芳裕出版社:東京堂出版発売日:2016/10/26 2016年11月8日に行われたアメリカ合衆国大統領選挙。 それに至る熾烈な候補者選びとトランプ―クリントン両氏による激しい舌戦、 そして世界中が驚愕した選挙結果は記憶に新しいことだろう。 その投票日直前に刊行されたのが本書だ。 私個人の話しになって申し訳ないが、 刊行直後、プライベートで利用しているSNSのタイムラインでこの本を読んだという人が何人かいた。 そして異口同..